知って得する効果最大化!レジリエンストレーニング

レジリエンスを高めるために、科学的な裏付けを理解しましょう。そうする事で、最大にレジリエンスを自ら高めることができるでしょう。

ストレス

目標はストレスとなるが、モチベーションの源泉にもなる

2017/12/27

「目標」は、三大ストレッサーの中のひとつです。「ストレスフル」とは、自分の価値、信念、目標に対する「損害」「脅威」「挑戦」の3分類で、この「挑戦」に目標が含まれます。

「目標はストレスとなるが、モチベーションと行動のエネルギーの源泉となる」と、一番初めに主張したのは、ドイツ出身のクルト・レヴィン(1890〜1947)というMIT(マサチューセッツ工科大学)の心理学者です。

随分と古い時代のゲシュタルト心理学の学者ですが、社会心理学や行動科学の世界では、超有名人です。

そして、「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」というツァイガルニク効果というものもあります。

人の行動は本人特性と環境の関数

「人のあらやる行動は、人間の特性と環境の相互作用によって決定します」というのがクルト・レヴィンの理論です。

「行動」とは、願望、思考、成就、努力も含まれます。

「特性」とは、人格、個性、価値観、性格等です。

「環境」とは、周囲の状況、集団の規制、人間関係、風土等です。

レヴィン、曰く

すべての心理的な出来事は、接している生活空間から発生していて、その人間にとって存在しているすべての事実が含まれ、その人にとって存在しないものは、すべて除外されます。

社会構成主義の典型的な考え方ですね。

そして行動は、過去や未来に依存するのではなく、「いま、ここに」に現存する場に依存する。もちろん心理的過去や未来(希望など)は与えられた時点に存在する生活空間の一部を構成しています。

ですから、レヴィンは、未来の目標や過去の行動が、直接的に、現在を決定するという考えを否定していました。

心理学者の多くは、「自分で自分は変えられる」と強くメッセージしますね。

特に欧米では!

調べてみると、欧米の常識は、「人は変わらな」「人は変われない」という考え方がベースにあるようです。この様な前提で、セリグマン等の本を読み直すと、また違った理解が進むかも。

それに対して、日本人は、「人は変わる」というのが支配的な考え方のようです。

これは、キリスト教やイスラム教の神という絶対的・普遍的な存在を軸とした考え方に対して、仏教の相対の論理の考え方から来る違いかもしれません。

仏教の相対論についての私のブログリンクは、です。

話を戻すします。

レヴィンの上記の考え方や、行動=個人特性×環境の考え方は、後の認知心理学や行動心理学、行動科学への道を示していました。

心理的緊張の理論

レヴィンの上記の理論のベースには「心理的緊張の理論」があります。

心の緊張とは「欲求や欠乏のある時に、自分の目標を達成しようとする個人の努力を増大させるのに役立つような、高度に望ましい状態」のことであり、その緊張解消のために心的活動にエネルギーが与えられる。

要は、目標を達成しようとすると、心の緊張が生まれ、それが原動力になっているという考えです。

この心の緊張がストレスとなるわけですが、まさしく、このストレスが行動の原動力となり、モチベーションとなるという事になります。

この考えを受けて、ブルーマ・ツァイガルニクは、「緊張を解消させる決定的要因は目標に到達することであること」を実験室で初めて検証しました。

これを、ツァイガルニク効果(未完了課題の方がよく思いだせる)と呼ばれています。

クルト・レヴィン:「人は欲求によって目標指向的に行動するとき 緊張感 が生じ、持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する」

リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ブルーマ・ツァイガルニク(1901年11月9日 - 1988年2月24日)が「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」という事実を実験的によって示しました。以上がツァイガルニク効果です。

さらに、ツァイガルニクらには、未完成の図形と完成した図形についての記憶研究もあります。

その知覚の実験では、未完成図形の方が、完成図形に比べて記憶の度合いが悪いことも証明しました。

自分の未完の行為の記憶想起とは逆になりますね。

しまがって、自分自身の行為を記憶するプロセスと、視覚像を記憶するプロセスとは、異なる法則に従っていると提唱しました。

「未完の行為」は自動思考のネタ

目標が未完の間はずっと緊張感がいじされ、ふと頭に浮かんでくる自動思考にこの事が出て来ますから、かなりストレスになりますね。

目標を達成しても、このストレスから解放されるだけですから、対して幸福にならず、さらに高い目標が生まれて、新たなストレスを抱える事になるという話と繋がってきますね。

この連続が「燃え尽き症候群」となる原因の一つになりますから、気をつけ下さい。

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