レジリエンストレーニングの理論と内容を知ってますか?

レジリエンスを高めるために、科学的な裏付けを理解しましょう。深く理解する事で、最大にレジリエンストレーニングの効果を高めることができるでしょう。

レジリエンス強化法

あなたの不安を拡大するネガティヴな思考から脱出する

2017/12/23

落ち込んだときでも、まだ頑張れる人のための第三弾です。今回は、同じ思考をしていると、どんどん悪くなる「大惨事思考」とか「思考の負のスパイラル」という思考についてです。

本当は、そんなに心配しなくても、大丈夫なのですが、どうしても心的エネルギーが低くなっていると、誰もがハマってしまう思考です。

不安の功罪

私たち人間は、迫り来る脅威から自分たちの身を守るため、「不安」という感情を持つようになりました。これは、種を保全するうえで非常に効果的なものです。

一方、この「不安」の感情が雪だるま式に拡大し、その人の思考や感情、さらには行動にマイナスの作用を及ぼしてしまう場合があります。

さらに怖いことは、このネガティブな思考を何度も繰り返し、反芻してしまうことです。

ちょっとした出来事をきっかけに、「不安」がどんどん膨らんで、最悪の事態で頭がいっぱいになってしまった経験はないでしょうか。

たとえば、デートの日時が変更になっただけで、「避けられている」「別れを切り出されるかも」「この先、誰とも付き合えないかも」「一生ひとりぼっちかもしれない」などと、どんどん強固な妄想へと発展していくような思考です。

一つ一つの話の展開は、ありそうにも思えるのですが、最終的な結論は極めて非現実的なものに過ぎません。それにもかかわらず、本人はすっかり信じ切って、あれこれ苦しむことになります。

本来の冷静な自分を取り戻すために

このように、起こりそうもないことに、時間と労力を消費してしまう状態からは、早めに抜け出すのが得策です。これらの思考を反芻して消耗が進んでいくと、現実の脅威に対してどんどん無防備になってしまうからです。

不安に圧倒されて、物事をあきらめてしまったり、目の前のことに注意が向かず、本来のやるべきことが手につかなくなったり、不必要にマイナスの思考を膨らませて、破滅的な言動を取ったりして、現実に対処する力がどんどん弱まっていくことになります。を書き直す」5つのステップ

ネガティヴな思考を止める5ステップ

ここでは、不安や恐怖に振り回されることなく、冷静に適切な思考を取り戻すためのトレーニング法を紹介します。具体的には、次の5つのステップで進めていきます。

ステップ1 不安の連鎖ストーリーをステップで書き出す

ステップ2 各ステップの一つ一つが起こる確率を見積もる

ステップ3 「最高のケース」のシナリオを書き出す

ステップ4 最も起こりそうなストーリーを描く

ステップ5 実行可能な対策を立てて行動する

ステップ1 不安の連鎖ストーリーを書き出す

これまでに実際に経験した、不安の連鎖を書き出してみましょう。まず、どのようなことから始まり、どのように頭の中で広がっていったかを思い出します。そして、その展開を箇条書きで書き出していきましょう。

「この状況が意味することは何か」「次に起こることは何か」、書き出したら、下記の特徴にどの程度当てはまるかをチェックしてみてください。

このスキルの最大のねらいは、最悪のシナリオを反芻する思考を停止し、冷静な思考に戻すことです。

  • 起こるかどうかは不確かである
  • ある出来事が起こらなければ、その次は起こらない
  • ストーリーの先のほうにある出来事ほど、起こる確率は低い
  • ストーリーの最後で、「今後一切」などの論理の飛躍がある
  • 自分の思考が原因で、起こりえなくても起こってしまうことがある。

ステップ2 各ステップが起こる確率を出す

次に、ストーリーの各過程で起こると考えた出来事が、起こる確率を、累積で算出してみましょう。最終的に、自分の予想した最悪の結果がどれくらいの確率で起こるのか、数字で表してみます。

実際に計算してみると、自分が予想していたより、はるかに起こる確率が少ない、ということが実感できるのではないでしょうか。「現実には、なかなか起こらない」ということが感覚的につかめたら、次のステップに進んでください。

ステップ3 「最高のケース」のシナリオを書き出す

次は最高のケースのシナリオ作りです。ここでは、ネガティブな反芻思考を払拭するために、思いっきり最高の状態を頭に描くことが大切です。あり得ないような想像も大歓迎です。

(たとえば、「明日、彼女は忙しい」「偶然、帰りに一緒になった」「彼女から夕食に行こうと誘われ」「レストランだけでなく、もう一軒雰囲気の良いバーへ」……というようなイメージで)

自分の思いつく限り、最高の状態をあれこれイメージして、書き出していってください。「思わず顔から笑みがこぼれる」シナリオができたら、合格です。

ステップ4 最も起こりそうなストーリーを書き出す

もうこのステップになると、簡単にストーリーを書き出すことができるでしょう。最悪のストーリー、最高のシナリオを見ながら、もっとも現実に起こりそうなストーリーを作ってみましょう。

両極端のストーリーとシナリオを見比べてみて、冷静さを取り戻すことができたのではないでしょうか。続いて「いま自分がやるべきことは何か?」「自分ができそうなことは何か?」を発想していきましょう。

ステップ5 実行可能な対策を立てて行動する

最後に、最も起こりそうなストーリーに沿って、自分でできる対策や行動について、書き出してみましょう。

いつもの冷静さを取り戻すことができたでしょうか。

このワークが他のワークと大きく異なる点は、冷静になるだけでなく、より積極的な思考、行動がとれるようになるということです。

ただし、このワークは、不安をなくすることでも、脅威を無視することでもありませんのでご注意ください。脅威や危険を受け止めつつ、自らそれに対処できる状態を作り出すことがこのスキルの目的です。

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