レジリエンストレーニングの理論と内容を知ってますか?

レジリエンスを高めるために、科学的な裏付けを理解しましょう。深く理解する事で、最大にレジリエンストレーニングの効果を高めることができるでしょう。

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プレゼンティズムを何とかしたい

 最近は寒暖の差が激しく、体調管理が大変です。体の調子が悪いと、どうしても仕事の能率が落ちますね。このように通常通り仕事をしていながら、何らかの理由で本来の成果が出ていないロスがあります。実は、その損失が、突然に欠勤することに発生するコストの7.5倍あるという統計データがあります。

 この原因としては、「熱が出たけど、仕事は休まずに頑張ろう」というものから、花粉症や二日酔い、「休み明けはやる気が出ない」「こんな仕事は嫌」というものもあります。

目次

プレゼンティズムPresenteeism

このように出社しているのに、本来の生産性が発揮できてない現象を「プレゼンティーイズム」(Presenteeism)と呼びます。

私としては、「この程度のことはよくあることで、そんなにうるさく言わなくても」と思っていたのです。しかし、「1人あたり月平均で、平日23日は全く働いていない」という計算になるので、そうとも言っていられないかもしれません。

一見、効率の悪いのは会社の損失で、本人は関係無いというように見えますが、本人のやるべきことは変わりませんから、結局、自分でリカバリーしないといけなくなってしまいます。したがって、プレゼンティーイズムが発生すると、その結果、本人自身もストレスを増加させてしまうということになります。

では、どうやってこれを改善したらいかということになります。

 会社としては

まず、会社や職場として、基本的に次の2つのことが必要です。

一つ目は、「病気のときは出社しなくてよい」ということです、そして、さらに明確に、「風邪のときに出社して病原菌をまき散らすことは非常に無責任で失礼なことだ」という考え方を再認識するようにすることです。

私のように古い人間は、「軽い風邪なんかで会社は休んではいけない」「多少無理するのは美しい姿」というような個人的嗜好を持っている人もいます。

重要なポイントは、「病気のときには出社するプレッシャーを感じさせないようにする」ということです。

二つ目、長い人生において様々な個人的な問題はつきものです。むしろ、そのような問題は必ず起こり、心理的、肉体的にも負担が発生するのは当然です。こんな時に、会社で、個人的な理由での欠勤と病気による欠勤を差別しないということが大事です。これにより、社員は私的な問題を解決するために家にいやすくなります。

もともと、休みを取るために、その理由を告げる必要はないのです。よく休暇届けに理由欄がありますが、「私用」とだけ記載すればよく、法的には上司もいちいち説明を求めてはいけないのです。

ポイントとなることは、「社員に自宅で個人的な問題に対処する機会を与える」ということです。

個人としては

 次に、各個人はどうすれば、仕事の効率を落とさないように肉艇的・精神的な健康を維持できるかという点です。健康障害の原因は、会社でなく個人的要因もあるので一概に言えませんが、案外大きな要因に「睡眠障害」、いわゆる寝不足があります。

 「なんだ、寝不足か~」と軽く考えてしまうかもしれませんが、寝不足によるモチベーションの低下や身体の不調は、1日や2日で発生するものではありません。数ヵ月から半年以上の蓄積によって発生してくるものです。したがって、この影響は、心理的なものだけでなく肉体的な障害が、着実に、そして、気づかない程度に徐々に蓄積していきます。そのため病院へ行ったり、誰かに相談するタイミングが見つからず放置してしまうことになってしまします。同様に継続的な緊張感や不安感のようなストレスが長期間に少しずつ蓄積していく場合も同じような症状になってきます。

朝起きたときに「疲れが取れてないな」と毎日感じる場合は、要注意です。睡眠は疲労を回復する非常に重要な要素ですので、「夜眠れない」場合の対策は、前回のブログに記載しましたので参考にしてみて下さい。

 

 もう一つの良薬は、「良好な人間関係の存在」です。これは、皆と良好な関係を作りなさいという意味ではありません。自分の悩みや思いを「話せると思える人がいる」ということです(一人いれば十分)。もちろん、会社の内外に関係ありません。家族でも良いのです。

 その人は、自分の悩みを解決できる必要ありません。もっと言えば、そのことを話さなくても良いのです。違った話題でも「心置きなく話せる人がいる」ことが大事です。ただ、自分としては、「自分の考えをしっかり聞いてくれる」というように思える人がいることです。このような関係を持っている人がいると、自分の心理的なショックアブソーバーとなります。昔から「不幸は人と分かち合うことで負担が半分になり、幸福は人と分かち合うことで倍になる」と言います。まさしく、このように「分かち合える人の存在」が自分にエネルギーを与えてくれます。

 

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